2024年 “ダブル高気圧” で記録的猛暑に

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2024年 猛暑の原因・傾向

2024年の夏は、太平洋高気圧とチベット高気圧が例年より大きく張り出して重なる「ダブル高気圧」により、観測史上最も暑かった昨年(2023年)の夏に匹敵する歴史的猛暑になっているようです(例年は日本上で重なることはあまりない)。この気圧配置は、9月頃まで続く見込みで、35℃以上の猛暑日が続いたり40℃前後の酷暑が続くとのことです。2019年夏にもこの”ダブル高気圧”に襲われましたが、ここまで広く重なっておらず、2019年夏よりも暑い夏になりそうです。例年のことながら、熱中症に注意し、外出の際にはこまめな水分補給や塩分補給を行いましょう。

暑すぎた2023年のおさらい

2023年はどれくらい暑かったのか。

2023年の夏は、全国的に猛暑日(最高気温35度以上)を記録した日数が多くなりました。一部の地域では猛暑日記録日数が過去最高となったようです。

2023年年間猛暑日
観測地域年間猛暑日 最多記録
群馬県 桐生市46日
埼玉県 熊谷市45日
京都府 京都市43日
猛暑日記録
2023年年間真夏日
観測地域年間真夏日最多記録
岐阜県 多治見市101日
群馬県 桐生市99日
群馬県 前橋市95日
真夏日記録

東京でも記録的な暑さでした。8月はすべて真夏日になっています。

  • 東京_2023年年間真夏日  :90日
  • 東京_2023年真夏日連続日数:64日連続

全国で熱中症により搬送された人数は、91,467人 となっており、2022年より 20,438人(約1.3倍) 多く、異常な暑さであったことがうかがえます。

2023年はなぜ暑かったのか

地球温暖化による気温の底上げはありますが、フィリピン付近で起きたラニーニャ現象(海面温度上昇)により、海水が蒸発することで積乱雲が発生しやすくなり、積乱雲の気圧に引っ張られ “太平洋高気圧” が例年より大きく張り出したためと考えられています。また2023年は全国的に歴史的猛暑記録しましたが、青森や北海道などの北日本の気温が例年全国の気温より上昇幅が大きかったようです。例年の気温より上昇幅が大きかった原因は、日本下付近の黒潮に乗って温度が高い海水が北日本付近まで運ばれてしまったことが大きな要因とみられているようです。

2024年の最新版 熱中症対策

熱中症対策には屋内/屋外に関わらず、水分補給と塩分補給が重要です。
水分補給には経口補水液(OS-1等)やスポーツドリンクが推奨されますが、糖分や塩分を多く含むので常飲は避け、水とバランスよく摂取しましょう。
塩分補給にはドラックストアやスーパー、コンビニでも売っている塩分タブレットがおすすめです。効能はどれも似たようなものなので、好きな味のもので問題ありません。適度に摂取しましょう。

水だけの水分補給が熱中症には不十分といわれる原因は、人間の身体の仕組みにあります。
人の身体は優秀なので、体調を崩さないように〇〇濃度や体内組織等の体内構成数値は一定になるように調整してくれています。
一般的に人は汗をかくと、塩分と水分が少なくなっていきます。この状態で水分だけ入れてしまうと塩分が薄まってしまいます。なので、水分を出して塩分濃度を一定に保とう と身体は排尿させようとします。せっかく飲んだ水が尿として排出されてしまうため、悪循環になります。そうならないために、汗を出して少なくなってしまった塩分と水分を同時にとり、体内の水分、塩分濃度を一定にしましょうということが熱中症対策の基礎となります。

屋内の場合

エアコンは適切な温度を設定しましょう。28℃を超えると熱中症になりやすくなります。よく言われる「エアコンの設定温度を28℃ に」 はエアコンの設定温度ではなく、室内温度 が28℃になるように室内温度計を見ながら調整することが正しいです。それでも暑い場合は、クーラー病に気を付けて遠慮なく温度を下げましょう。

屋外の場合

直射日光はできる限り避けましょう。また、ファン付きのベスト や 冷感素材のタオルなどを併用してできる限り体感温度を下げましょう。

総評

  • 2024年は、歴史的猛暑といわれた2023年と同等の暑さなので熱中症に注意しましょう。
  • 熱中症対策には、水分と塩分を同時にとりましょう。

熱中症はその時だけではなく、生死にかかわることや障害が残ってしまうことも十分あります。 暑くても我慢 や 水分補給塩分補給の我慢 は決してしないようにしましょう。

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